親の自宅はいつ売るのが良い?判断基準は?有利?
自宅を所有されている中高年の方や、後継者の方は
自分の自宅や親の自宅をどうするか?迷うところです。
今日はいつ売ると有利か?幸せ?を考えるポイントと根拠について私の30年の現場実務からお話ししてみます。
自宅をいつ売るか判断する最重要ポイント①現金の必要性
まず自宅の売却の時期については、一つ重要な判断基準があります。
これは差し迫った現金の必要性です。例えば介護施設に入るお金などです。
自宅をいつ売るか判断の最重要ポイント②所有者さんの希望
差し迫ったお金が必要ない場合は、中高年の所有者さんの気持ちが最重要です。
お金に余裕があり、親が特別自宅に愛着がないときの判断
この時初めて損得という判断があります。
税制などです。
生前に売却した場合
自分の自宅を売った場合多くの税制優遇があります。
今日中用財産の売却の3000万円の特別控除
長期所有の自宅売却の優遇税率
相続後の売却
小規模宅地の評価減 自宅の場合80%減での評価で相続税が評価されます。このため現金に比べ相続税が非常に低くなります。
生前自宅売却と相続後の自宅売却 いずれが有利?
結論から言えば、だれが相続人でほかの財産の状況によって
有利不利が出てきますので一概にどちらが有利・不利と単純に言うことはできません。
希望するケースを決めて専門家に相談し具体的な問題点と損得の計算を行ったうえで判断するしかありません。
その他の注意点①
売却についてその他に注意する点としては、所有者さんが病気で判断能力、法律上意思能力がなくなったら、売却は原則できなくなります。
例外的に売却できるのは、裁判所で後見人を選定いただいた後、自宅売却について裁判所の許可を取得しなければなりません。
時間もお金もかかると思います。
その他の注意点② 親の影響力
親の財産については所有者は自分自身で決定すれば、他の関係者の反対があっても売却は可能です。
しかし、親がなくなってしまうと相続人全員の同意がなければ、売却ができなくなります。
この相続人全員の同意を得るには、想像以上に大変なことが一般的です。
令和2年4月3日
不動産コンサルタント
森本和彦