相続で一番難しいのは不動産を現金化(売却)です。
現場で相続不動産の売却を行っている相続不動産コンサルタントの森本です。
今回のテーマは相続で一番大変なのは、相続不動産の売却ですというテーマでお話しします。
この動画を見ていただくと、3つのことが事前に理解できて円満にこなうためには、事前の準備も大切だと理解できるでしょう。
- あらかじめ相続財産に不動産がある場合は、売却するためには事前に相続人会議で相続人全員の賛成で決定しなければいけないことがたくさんあり大変だということ。
- 不動産については専門知識と専門経験がなければわかりにくく、誤解も多いため相続人間で意見が分かれやすく全員の賛成が難しいこと。
- 現金と大きく異なる不動産特有の売却の仕組みが理解できると思います。
以前は簡単だった日本の相続制度
以前は相続といえば長男に全財産を相続させる制度でとても簡単でした。
ところが太平洋戦争に負けて大きく相続制度が変わりました、相続人全員で相続財産を配分する制度に変更されました。
このため相続人間での話し合いが必要になり大変になりました。
相続財産に不動産がある場合
相続時に現金だけなら問題なしそのまま相続人に分けられます。
問題は相続財産に不動産がある場合です。この場合はいったん不動産を売却して現金化しないといけません。
ところが相続不動産は簡単に売却できません。事前に相続人全員の会議で全員賛成で決定する手続きが必要なのです。
不動産売却のための相続人全員の賛成での決定の必要事項
- 誰が不動産の新しい所有者か?売主はだれか?
- 売却価格はいくらか?売却価格の値下げ等の変更権限はどうするか?
- 売却の担当する専門家はだれにするか?
- 売却条件はどのようにするか?例えば解体して土地で売るか?古家付きでうるか?
- 売却前に必要になる調査費用(境界確定、解体費、不動産相続登記費用)はだれが支払うか?
- 売却代金は相続人間で具体的にどのように配分するか?
ここまではご理解できたでしょうか?相続財産に不動産があるだけで不動産売却が必要になり売却のために相続人の話し合いが非常に大変になります。
円満に相続財産の売却が短期間に終了すれば相続は大成功となります。反対になかなか相続不動産が売却できなければ、問題が長期化し相続の大失敗、相続トラブルとなります。
不動産の売却で相続人会議での意見が分かれ全員賛成が難しい理由
- 相続人に不動産売却について専門知識と専門経験がない
- 不動産の売却価格は売却条件によって大きく変化する性質がある
- 不動産の売却価格は事前に完全に予測することができない
- 不動産の売却には様々な経費(仲介手数料、測量費、相続登記費用、譲渡所得税など)がかかり売却契約金額と手取り額とに大きな差が発生すること
相続人が知っておくべき不動産売却の一般的な流れ
相続不動産の売却の流れ
相続人からの売却の相談
相続財産調査
相続財産の問題点発見
相続財産の価格と売却条件および算定根拠
相続人からの売却依頼
売却活動開始
買主候補者への説明
購入申込書
売買条件の調整
売買合意
重要事項説明
売却契約
引き渡しと代金受領
相続不動産売却の注意点
不動産売却時トラブル注意
不動産の売却は専門性が高い高額取引です。トラブルにならないように事前調査を十分に行い、問題点があれば事前に買主さんに説明して、納得づくで売買を行います。
このために民法改正によって変わった契約不適合責任で損害賠償を
問われないように重要事項説明書への記載および説明と同時に契約
書にも明確に取引の条件について記載することが重要です。
ご理解いただけましたでしょうか?
これは数億単位の不動産でも数千万円単位の不動産でも流れは同じです。
相続不動産の事前相談から、調査、売却準備、売却まで総合専門業務代行
相続不動産売却の総合サービスを専門に行っているのが私が経営する
不動産会社グローリーハウスのメイン業務です。
相続人様の大半は専門知識も専門経験もない素人の方です。
でも安心してください。
この専門的な内容について代行していくのがグローリーハウスの仕事です。
ご理解いただけましたでしょうか?
これは数億単位の不動産でも数千万円単位の不動産でも流れは同じです。
今回は相続の一番難しいパターンである不動産がある場合の
相続不動産の売却について具体的な手順も含めてお話ししました。
相続不動産コンサルタント
宅地建物取引士・相続診断士
森本和彦