土地不動産売却教室 売却時の土地の価値とは何?
土地の売却教室の企画を始めて2回目です。今回のテーマは売却時の土地の価値とは何?というテーマです。基本的なことですが、土地の売却の成功にとって売主さんがきちんと最初に理解しておかなければいけない重要なポイントです。この動画では一般的に土地の価値 時価といわれますが非常にあいまいな土地の価格を初心者の方にもわかりやすく理解できるように整理しています。土地売却をされる売主さんの役に立てば幸いです。
土地の売却の時の土地価格の参考資料はたくさんある
相続税の計算に一般的によく使われる路線価
国が毎年調べている土地価格 公示価格
都道府県が毎年調べている土地価格 標準地価
過去の土地取引の売買成約価格
多くの売主さんが誤解 土地の価格は最初から決まっているのでは?
土地の価値は考えるまでもなく最初から決まっているのではないか?と思われるかもしれません。
どこでも相場は決まっているのではないか?
こんな誤解を持っていると思います。
確かに過去に取引された大きな相場というものは存在します。
しかし一つ一つの土地の価格は全体で決まるのではなく個別に決まります。
不動産売却の現場における売却の時の土地の価値?の決まり方
不動産売却の現場における土地の価値とは、売主さんと買い主さんが合意した価値ということになります。
たまたまです。
同じ売主さんでもどの買い主さんと合意するかは最後までわかりません。
買い主さんから見た土地の価値
買い主さんから見た土地の価値は一般的に希望する建物を建築して
安全に利用する価値です。
自宅として利用する場合は、買い主さんの家族が満足して生活できる価値となります。
もう一つは仕事で使う場合はいくら儲かるかで決まります。
売主さんから見た土地の価値
売主さんから見た土地の価値とは何でしょうか?ズバリ一言でいえば売主さんの個人的な希望実現や問題解決をしてくれるかどうかです。
例えば売主さんが税金を1000万円支払わないといけないとしたら
1000万円が最低限の土地の価値になります。
相続分割時の土地の価値
相続の分割時の土地の価値も基本的な考え方は同じですが、一般の
一人の方が所有している場合と大きく異なります。
相続の時は相続人が複数いる場合は、相続人が全員で合意した金額となります。
実際に売れるかどうかと異なります。
借金が支払えなくなった時裁判所が強制的に売却する土地価格
借金が支払えなくなって債権者が、裁判所に依頼して強制的に売却する場合の土地の価格は、裁判所に希望を出した買い主さんの中で最高額となります。
しかし一般的な売却に比べて金額が安くなる場合が多い毛のが一般的です。
銀行から見た土地の価値
多くの方が土地を買う場合現金で買うでしょうか?
現在では銀行からお金を借りて買うでしょう。つまり買い主さんは
手元にお金がない場合が多いのです。
いくらお金が借りられるか?を決めるのは誰でしょうか?
もちろん銀行です。
この時銀行が重視しているのは2つです。
土地を普通に売った時の価格と買い主さんの支払い能力です。
つまり同じ土地でも買い主さんによって融資する金額が変わります。
一般的な土地の価値の判断に大きな影響を与えるもの
- 所有権の範囲 隣接地の境界内の土地の面積
- 立地
- 自動車の通行できる道路の存在
- 用途地域 建築制限
- 土地の高低差
- 隣接地との関係
- 近隣の周辺環境
問題土地の価値
これも考え方は同じです、売主さんの希望と買い主さんの希望の合意で決まります。
例えば自動車が通行できる道路が狭い土地は買い主さんが少ないですが、建物が建てられれば買い主さんは存在します。
しかし問題付きでもいいから安いものが欲しいという買い主さんが集まってきますので高くは売れません。
また銀行も問題付きの土地に関しては融資金額が非常に低いか?
または融資不合格となります。
まとめ
土地売却時における土地の価値は様々な金額がありますが、売主さんが希望価格で売りだして、買い主さんと合意した金額ということができるでしょう。
ご理解できたでしょうか?
売却時の土地の価格は、事前に簡単に予想できないということです。
様々な関係者が存在し、総合的に偶然に決まりからです。
令和3年4月10日
相続・不動産コンサルタント
森本和彦